誰に対しても当てはまる内容
http://blog.camon.tokyo/interview_part1/

第1回、ベトナム在住者さんインタビューは、青年海外協力隊として働くXさん(仮名)です。
――Xさんのご職業はなんですか?
ベトナムホーチミンにあるNGOでヘルプデスクをしています。

――ホーチミンに来たのはお仕事の関係ですか?
いえ、ホーチミンで働いてみたくて仕事を探しました。

――ホーチミンで働く為に仕事を探したのですね。ホーチミンに来ようと思ったキッカケはなんですか?
私は、ホーチミンに来る前はスイスに住んでいたのですが、スイスで出会った人達の中に東南アジアの方が多くいて家族を大切にしている姿に惹かれ、東南アジアで働いてみたいと思うようになりました。
ベトナムを選んだ理由は、スイスでも日本でも「もっと早く産まれていれば景気が良かったのにね!残念だね」とよく言われていて、「だったら、これから上っていく国に行ってやろう!」と思った際に、いろいろ調べていてベトナム、それも季節がないホーチミンが良いなと思いホーチミン1本に絞ってJICAに応募しました。

――ホーチミンに来る前はスイスに住んでいたのですか!?国際的ですね。スイスとベトナムを比べてみていかがですか?
スイスにはワーキングホリデー制度を利用して2年間暮らしていたので、ベトナムに来る際も特に心配することなく来ました。しかし、スイスとはまた全く違う衝撃もあり、カルチャーショックも色々とありました。
スイスは良い意味で、個人の意思を尊重してくれるので、無理に食事を勧めてきたりなどはしないのですが、ベトナムは日本以上にお節介のところがあり、お腹がいっぱいでも「食え食え!」と食事を出して来たりします。

――そうなんですね!ベトナムは日本と同じアジア圏なので、似た文化があるのかもしれないですね。ベトナムに来て困ったことはありましたか?
私は、スイスで持っていたもののほとんどを処分し、トランク1つでホーチミンに来ました。それは、ホーチミンの方が物価が安いのと無理して輸送しても届かなかったり、法外な税金を取られる可能性があると聞いていたからです。
今となっては、何処で何が売っているのか大体わかるのですが、来たばかりの頃は何処で何を売っているかもどうやって動けば良いのかもわからず、「もっと物を持ってきておけば良かったな」と後悔しました。
ホーチミンで初めてスティックのりを発見し、自力で購入出来た感動は今でも忘れられません。

――日本を経由せず直接スイスから来たのですか!?なかなかつわものですね!職場のベトナム人との関係はどうですか?
まず来たばかりの頃は、ベトナム人の独特の訛りが入った英語が全く聞き取れず苦労しました。聞き取れない上に相手も私の英語を聞き取ってくれないので、大変でした。
また英語の読み方と違う読み方を使用しているものもあり、慣れるまでに時間がかかりました。
例えばSkypeはスカイピー、Facebookはフェイブッと言います。

――それは大変そうですね。職場では英語を使っているのですね。日本語を話すスタッフはいないのですか?
はい。私の会社は公用語が英語で日本語を話すスタッフはいません。なので、同僚とは英語で会話しています。

――そうなんですね!ベトナムの方と働いていて、日本人と違うなと感じるところはありますか?
まず見切りをつけるのがとても早いと思います。自分に向かないなと感じたらすぐに辞めてしまいます。昔同僚から「日本人は、好きじゃない仕事でも無理して続けると聞いたけどなんで?」と聞かれた事があります。その際に「日本では1つの会社に長く務めることが良いこととされているのですよ」と教えたところ「好きでも無い仕事を続けるなんておかしい!」と言われました。確かにそうですよね。

――確かに日本では、長く続けた方が良いとされていますね!最後にこれからベトナムで働くことに興味を持っている人たちに一言お願いします。
最近、ベトナム人は日本人によく似ていて真面目で働き者だという話をよく聞きます。確かに真面目で働き者の人もいますが、日本人と似ているかと言われるとそうではないと思います。ベトナム人にはベトナム人の考えや文化がありますので、柔軟に受け入れる姿勢が大切かと思います。あとは、溜め込まずストレスを発散する事ですかね!(笑)

そう応えてくれたXさんの笑顔にはベトナム人との文化の違いによる壁を何度となく乗り越えてきたであろう強さが垣間見られました。